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こどもたちとコロナウィルスのこれからについて


 最近まで、京都市では、コロナウィルス感染者が出たことによる保育園の休園や、学校の学級閉鎖が相次いでいました。

最初の頃は14日休園だったのが、最近では数日に縮まってきたので、やはりお父さんお母さん方がだいぶ困っていたため縮小されたのでしょうか。





 学校でも、休み時間は、外で遊んではいけない、教室にいなくてはならない、など、感染対策上正しいとはいえない対策を行っているところもあり、こどもたちは悲しそうにしていました。こどもたちの立場から物事を見たときに、休園も含めてこれが正しい対策なのであろうかと、もう一度よく考えてみる必要があります。


 大人がうつされないためにだけ、こどもたちを犠牲にするのはやはり間違っています。

今年、乳幼児の間ではRSウィルスが大流行しました。クラスの子のほとんど大半が休みになるほど流行しても、保育園は休園にはなりませんでした。それは、RSウィルスが2類感染症ではないからに他ならないのですが、こどもにとって現在の時点で、コロナウィルスよりもRSウィルスの方が呼吸障害を重くする怖いウィルスです。酸素飽和度が下がって緊急入院する子も数多くいました。


 現在の時点で、コロナウィルス(デルタ株以前のデータですが)による重症児の割合は国立成育医療センターの報告によると、酸素投与が必要になったのは2.1%と少なく、無症状者も3割近くにのぼったそうです。当初欧米諸国で起こり心配されていたコロナウィルスによる川崎病様の症状も、今のところ頻回に起きることは経験されていません。酸素が必要な子の割合だけで見た時には、RSウィルスの方が重症化するという観点からは、RSウィルスの方が重く扱われるべきと考えられます。


 すなわち、今のコロナウィルス関連のこどもたちへの措置は、必ずしもこどもたち主体の措置ではないということです。大人のため、その措置が取られているという見方ができます。この間のコロナウィルスによる休園の間に、シングルマザーが子供を殺してしまうという痛ましい事件もありました。社会全体のバランスがウィルスへの恐怖という一つの同調圧力に屈しそうになっている今、こどもたちの平穏な生活をどこまで犠牲にすべきか、議論すべき時がきているのではないでしょうか。最近、私はイギリスの医療制度や、こどもたちへの扱いに注目しています。


 現在イギリスではPCR検査を全ての子供達に週に2回行い、オリンピックで行ったようにバブルをつくり、マスクフリーで子供達が過ごせるよう配慮しているそうです。国策と文化の違いによってこれほどまでに差ができることを考えると、日本のこどもたちのこれからの在り方についても思いを馳せずにはいられません。内服薬ももう少しで発売され、私たち臨床医の元にも届けられる日が来るでしょう。その時には、社会が冷静さを取り戻し、こどもたちへの愛ある冷静な判断ができることを願ってやみません。



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