天雲
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こどもがよくかかる病気・感染症

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こどもたち、特に入園したての保育園児、幼稚園児のこどもたちはほんとうによく風邪を引きます。

名前もつかない風邪も多くありますが、特徴的な症状を示し、よく流行する病気がいくつかあります。

今の時代では、迅速に診断できるものが多くなってきました。

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クループ症候群

乾いた咳、ケンケンした咳、犬の遠吠えのような咳と表現される咳が出る時のことをいいます。喉頭という声を出す器官が腫れてしまった時に起こります。

ひどい時は喉頭が腫れすぎて呼吸しにくくなることが起こります。

泣いた時にいつもと違う枯れた声だったり、急に乾いた咳で眠れなくなったりした場合、すぐに受診してください。

治療はステロイドの内服が原則ですが、極早期に気がつくことができれば、早めに吸入をしてもらうことによってステロイドの内服も避けられる場合が多いです。

夜尿症

おねしょがなくならない状態のことをいいます。弟や妹がもうオムツが取れたのに、まだおねしょがなくならないのです、といった訴えや、もうすぐお泊まり遠足があるのにどうしよう、、、という悩みが多いです。

膀胱自体の機能が未熟なために起こる場合と、おしっこを濃くする能力が未熟なため起きる場合があります。現在、WIFI接続されたオムツが濡れるとアラームを鳴らしてくれて膀胱をトレーニングしていくアラーム療法という方法や、抗利尿ホルモンを内服する方法などがあります。夜尿症が治らない子はいないので、大きくなるまでどう付き合うか、をいつも話し合うようにしています。どの場合も、こども自体が毎日のおねしょでがっかりして落ち込み自己評価が下がっていることも多いので、こどもともよく話し合いどうしていくか決めて行きます。

熱性痙攣

熱性痙攣は何らかの感染症をきっかけとして、高熱が持続した場合に、痙攣し意識消失をきたす状態のことをいいます。

インフルエンザや突発性発疹は熱性痙攣のリスクになりやすい感染症です。

高熱や脱水、呼吸状態の悪化など、全身状態の悪い時に起こりやすいことが多いので、熱性痙攣にかかりやすい子は、熱がなんで出ているのかを、なるべく早期に診断する必要性があります。早くに診断し、感染症自体の悪化を防ぐことが何より熱性痙攣の予防になります。

15分以上持続したことがある場合、また、何度も起こす場合は、抗痙攣薬の座薬の予防投与を行います。     

解熱剤の使い方にもコツがあリます。怖い思いを何度もしないでいいようにしっかり予防しましょう。

自家中毒

別名ケトン血性嘔吐症とも言われ、10歳くらいまでの子どもによくある病気です。

発熱・嘔吐・下痢などストレスを契機に発症し、体の中の糖分を利用できなくなり、脂肪分を分解してしまい、ケトンという物質を増やしてしまいます。ケトンが増えると、嘔気・腹痛を感じ余計にまた吐いてしまう、という繰り返しが起きるため自家中毒と言われています。血中のケトン・血糖を計測し、なるべく早く診断することで、低血糖・脱水を防ぎます。

急激に進むこともあるので、ぐったりしているなと思ったり、いつもと同じようには飲んだり食べなくなったりしたら必ず受診してください。

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ロタウイルス感染症

小さい赤ちゃんや子供に多く感染する胃腸炎です。最近ではロタウィルスワクチンのおかげで、見かけることは少なくなりました。

頻回の下痢、白色便が特徴です。急激な下痢をきたすと脱水症が心配です。

急性胃腸炎

さまざまなウィルス・細菌により、下痢・軟便・嘔吐を起こすのが急性胃腸炎です。

胃腸炎の症状は、ウィルスを排出する体の大事な働きなので、下痢を止めたりすることは原則的にしません。腸の水分を吸着してくれる薬と整腸剤などで対応します。

症状がひどく脱水症が疑われるときには、輸液が必要となることも​あります。 

ノロウイルス感染症

ノロウイルス感染症は急性胃腸炎の一部ですが、非常に伝染力が強く、数日のうちに全家族、全クラスがやられてしまうこともよくあります。まず嘔吐が始まり、その後頻回の下痢が始まります。輸液が必要になることが多く、感染防御することもままならないことが多いです。ウィルスを排出し終わるまで、大変ですがまずは水分をしっかりとって頑張りましょう。

おたふく

おたふくってどんな病気?

微熱とともに耳の下が突然腫れます。耳下腺という部分が腫れて、流行性耳下腺炎が別名です。高熱が出ることはあまりありませんが、小学校高学年以降にかかるとまれに髄膜炎・卵巣炎・精巣炎を起こします。

潜伏期はどれくらい?

2~3週間と長いです。

学校・園にはいついっていいの?

耳下腺腫脹が完全になくなってからです。

食中毒

下痢原生大腸菌・カンピロバクター・サルモネラなどが身近な肉類・お惣菜などにいる場合、嘔吐・下痢で発症します。発熱から始まりひどい腹痛がある場合、軟便・下痢だけ長く続く場合などいろいろなパターンの症状があります。細菌が原因なのでよく抗生剤が効きます。

手足口病

手足口病ってどんな病気?

発熱とともに、手足、口の中、口の周りなどに水疱ができる病気です。エンテロウィルスによる夏によく流行る風邪です。

赤ちゃんは発熱しますが、大きい子は水疱ができるだけのこともあります。

学校・園にはいついっていいの?

出席停止に関する決まりはありません。熱がなく、食事が十分取れれば発疹があっても可能です。通学・通園先によって、細かい決まりがある場合があります。確かめてみてください。

マイコプラズマ感染症

マイコプラズマってどんな病気?

乾いた長く続く咳が特徴的な病気です。 

熱は小さい子どもではあることが多いですが、大きくなるにつれてあまり出さなくなります。

子供の場合はただ熱だけで発症することもあるので注意が必要です。

潜伏期はどれくらい?

2~3週間と長い間潜伏して感染します。

治療薬はあるの?

現在はよく効く抗生剤があります。

アデノウイルス感染症

アデノウイルスってどんな病気?

アデノウイルスは51個も型があります。そのため、何度も感染します。

鼻水、咳嗽、喉の痛み、発熱、下痢などの症状を起こします。

熱が長く続き、上がり下がりするのが特徴です。大体3−7日間で熱は下がります。

潜伏期はどれくらい?

5~7日潜伏してから感染します。

治療薬はあるの?

残念ながらありません。熱が高すぎて水分が取れない時は点滴をします。

学校・園にはいついっていいの?

解熱後48時間経過してからです。

RSウイルス感染症

RSウィルスってどんな病気?

大人には風邪、小さな子供、赤ちゃんにはヒューヒューゼイゼイを引き起こします。

発熱はある時もあればない時もあります。

胸がペコペコとへこむような呼吸をする、顔色や唇の色が悪いなどの症状が重症のサインです。

潜伏期はどれくらい?

4~5日潜伏してから発症します。

治療薬はあるの?

残念ながらありません。

予定日より早く産まれた赤ちゃん、生まれつき呼吸器・心臓に疾患を持っている赤ちゃんなどはRSウィルスの予防注射がありますが、大多数の子供は何度か、罹患して免疫をつけていきます。

溶連菌感染症

溶連菌ってどんな病気?

溶連菌という菌に感染することによって喉、特に扁桃腺に炎症を起こします。

イチゴ舌、扁桃腺の膿、眼球結膜充血、また皮膚に発疹を引き起こします。

潜伏期はどれくらい?

2~3日潜伏してから感染します。

治療薬はあるの?

抗生剤を7日間もしくは10日間内服します。

学校・園にはいついっていいの?

解熱後24時間経過してからです。

伝染性紅斑

伝染性紅斑ってどんな病気?

頬と手足にうすい網目状の発疹がでる病気です。

微熱を伴うことがありますが、あまり高熱は出ません。

ヒトパルボウイルスB19というウィルスによって起こります。

妊娠中期までの妊婦さんが初めてパルボウイルスにかかった場合、胎児に、胎児水腫や貧血に起こる場合があるので注意が必要です。

潜伏期はどれくらい?

10日~20日ほどです。

学校・園にはいついっていいの?

発疹が体に出るころには、ウィルスの排出は終わって感染力がないため、発疹があっても登園・登校可です。

ヘルパンギーナ

ヘルパンギーナってどんな病気?

口の中に発疹ができ、発熱する病気です。エンテロウィルス・コクサッキーウィルスなどによる夏によく流行る風邪です。熱も1日で下がってしまうか、続いても2−3日です。下痢を伴う時もあります。

口が痛くて食べられないと泣く子も多いです。その子の好きなもので食べられるものを探してあげましょう。

学校・園にはいついっていいの?

出席停止に関する決まりはありません。 

熱が下がり、水分・食事が取れれば登校・登園可能です​。​

水痘

水痘ってどんな病気?

全身の皮膚にかゆみの強い水疱ができます。

発熱は微熱から38度くらいまで出ます。

局所にできるのではなく、全身にまんべんなくできることが診断のポイントです。

特に頭皮に水疱を伴うかどうかは重要です。

潜伏期はどれくらい?

2週間程度です。

学校・園にはいついっていいの?

水疱がすべて痂皮化してから(かさぶたになってから)です。

水いぼ

つぶつぶした、すぐには消えない発疹ができます。『薬を塗っても全然治らないんです』『長い間治らないので受診しました』と言われる場合が多いです。

接触感染、肌と肌が触れ合うことによってうつるのですが、名前の通り、水の中でうつると勘違いされていることが多いです。プールなど、肌を露出する季節に気が付かれることが多いからかもしれません。プールは水いぼになっている部分をしっかり覆えば入って大丈夫です。

何にも症状がなく、自然脱落を待つことができればラッキーですが、痒みが出ることもあり、かき壊すとその場所からどんどん増えたりすることがあります。

増えすぎてしまったり、痒くて嫌な時は、皮膚麻酔をした上、除去します。

その際、最後の1個まで取り切る!と際限なく取らなくても、数を減らしたら勝手に減っていくことが多いです。   

ヨクイニンエキスという、ハトムギエキスを飲むと、消えていく子が半数くらいはいるので、まずは試してもらっています。

突発性発疹

突発性発疹ってどんな病気?

生後6ヶ月ごろから3歳ごろに発症します。こどもがはじめてかかる感染症の代表です。「これがはじめての発熱なんです」「発熱のほかにはあまり症状がありません」というとき、突発性発疹のことが多いです。ヒトヘルペスウィルス(HHV-6,HHV-7)という二種類のウィルスがあるため2回かかることがあります。

胎盤免疫が切れたころ、ウィルスを保有している母(成人のほとんどは感染し、ウィルスを保有しています)からうつることが多いといわれています。

解熱した後、細かい赤い発疹が体中にでます。発疹が出た後、機嫌がとても悪くなることが多く、ずっと抱っこしていないとだめな子を沢山見かけます。

潜伏期はどれくらい?

10日ほどです。

学校・園にはいついっていいの?

学校・園には発疹が出ていても行って大丈夫です。

発疹が出る頃はもうウィルスの排出は終わっています。

とびひ

とびひってどんな病気?

正式な病名は伝染性膿痂疹といいます。

細菌に皮膚が感染することで発疹や水疱ができ、できた部分を触ることで他に広がります。

広がり方がひどいときは抗生剤を内服します。一部分で済んでいるときは、抗生剤と乾かす軟膏を塗布して対処します。

学校・園にはいついっていいの?

出席停止に対する決まりはありませんが、通学・通園先によって、決まりがある場合があります。発疹が出ている部位に包帯を巻くなどして他の人がその部分に触れないようにしましょう。