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透明水彩ステイン

桜に寄せて

願はくば花の下にて春死なむ そのきさらぎの望月のころ 平安時代から鎌倉時代にかけて生きたさすらいの僧、西行法師の俳句です。この俳句の通り、河内の広川寺で 桜の舞い散るときに亡くなりました。 自分の好きな季節、好きな景色を見て死ぬなど奇跡に近いことだと言われ、過去たくさんの俳人たちに奇跡と謳われたと言いますが、いまでは、死期を悟り計画的に断食し、安らかな自死であったといわれています。 散るときは一瞬。そのはかなさが死に近い人の覚悟をうながすのかもしれません。  世の中を思へばなべて散る花のわが身をさてもいづちかもせん  若い頃から花の儚さを詠んで自らの身に重ねた西行。 この世のはかなさを思い知りながら、生き抜き、最期に思い通りに死ぬ力。 はかなく散った後に吹き出る新緑の新芽がまた、連綿と続く逞しさを教えてくれます。






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